大垂木の家(葉山)、上棟しました。上棟式で私たちが大事にしていること
更新日:2 時間前
はじめに
先日、大垂木の家(葉山)で上棟式を行いました。
建て方から6週間ほど経ち、屋根と窓が入り、家の中に「部屋」の気配が出てきた頃です。施主さんご夫婦と職人さんが集まり、家の中を歩きながら工事の無事を祈りました。
この記事では、その日の様子と、私たちが上棟式を大切にしている理由、そして設計監理者としてこの時期に何を見ているのかをお伝えします。

上棟式は「建て方の日」でなくてもいい
上棟式というと、クレーンで梁を吊り上げ、棟木が納まったその日に行うイメージがあるかもしれません。それも一つのかたちですが、最近は建て方の当日を避け、少し落ち着いてから行うことも増えています。
建て方の日は、大工さんにとっていちばん忙しい日のひとつです。日が暮れるまで手を止められないことも多く、ゆっくりお話しする時間はなかなか取れません。葉山の家ではあえて屋根防水とサッシが入った段階で式を行いました。
この時期なら雨の心配も少なく、施主さんも家の中を歩いて回れます。勾配天井の高さや窓からの光など、「図面で見ていたものが本当にここにある」と実感していただける時期でもあります。上棟式前日は雨でしたが当日は抜けるような青空で建物に入る風と光が本当に気持ちよかったです。
家の中をまわって、手を合わせる
式では、棟梁の案内で家の中の角をまわり、施主さんご夫婦と職人さんが一緒に手を合わせました。鬼門と言われる北東角から始まり時計回りに家の角をお清めし最後に玄関の両側をお清めします。
今回は足場が悪いので室内側でお清めをしました。お清めにはお神酒・塩・お米をひとつまみ巻いていきます。手を合わせる場所には、まだ工具や資材が置かれ、壁も下地のままです。それでも、ここが台所になる、ここが寝室になる、と一つずつ確かめながら歩く時間は、施主さんにとって、この家に「住む」ことを初めて身近に感じる時間になったようでした。


幣串(へいぐし)のこと
写真に写っている、扇と紅白の飾りがついた柱のようなものが「幣串」です。家の守り神として、上棟式のあと小屋裏に納めます。完成すると天井の中に隠れて見えなくなりますが、この家をずっと見守ってくれる存在です。

上棟式で私たちが大事にしていること
最近は上棟式を行わないご家庭も増えていますが、クラシックでは、施主さんにご相談のうえ、簡単なかたちでも場を設けるようにしています。理由はひとつで、施主さんと職人さんが、顔を合わせて言葉を交わせる貴重な日だからです。
家づくりの打合せは、ふだん施主さんと設計者の間で進みます。実際に手を動かす大工さんと施主さんが直接話す機会は、意外と多くありません。上棟式で「この人たちが私たちの家をつくってくれるんだ」と知っていただくこと、職人さんに「このご家族が暮らす家なんだ」と感じてもらうこと。それが、この先の工事の空気を良くしてくれると考えています。
上棟式では棟梁中心ですすめ、改めてクラシックとお客様の出会いを大工さんにお伝えするようにしています。家の始まりの熱意が大工さんにも伝わり実現する力にもつながると思っています。
お施主様からは「家づくりとは本当に沢山のことの積み重ねでで、設計から大工さんに渡るプロフェッショナルの細かな連携と家づくりに対する強い思いで作り上げられていることを改めて実感しました。」と嬉しい言葉をいただきました。
設計監理者として、この時期に見ていること
上棟式はお祝いの日ですが、私たち設計監理者にとっては大事な確認の時期でもあります。骨組みや下地がまだ見えているこの時期にしか、確かめられない部分があるからです。
柱・梁の位置と寸法:図面どおりの場所に、図面どおりの材が入っているか
接合部と金物:構造計算で決めた金物が、決めた場所に正しく付いているか
窓まわりの防水と下地:サッシのまわりに雨水が入り込まない納まりになっているか
窓からの光や風・景色の切り取り方:設計通りに窓からの光が入り風が抜け・景色の切り取りられているか、今後の工事で調整すべきことがあるかどうか、また想定以上のプラスの要素があるかどうかなど


湘南の家で、この時期に気をつけること
湘南は海が近く、秋から冬は海からの風が強い日が多く、急な雨も少なくないエリアです。屋根と窓が入るまでは、木の骨組みが雨風にさらされる時期でもあるため、葉山の家では建て方後すぐに屋根の防水まで進める/シートで養生するなど、構造材や化粧天井材が濡れてシミにならないことを最優先に気をつけてきました。
上棟式の頃には屋根と窓が入り、ようやく家が雨から守られる状態になります。ここからは、中の工事に腰を据えて取りかかれます。

これからの大垂木の家(葉山)
次は内装工事・カラマツ外壁工事です。大工さんも内部と外部に作業が分かれます。
次回の現場日記では、特にカラマツ外壁の納まりで私たちがどこを見ているのかをご紹介する予定です。世の中の多くはモルタルやサイディングで木張りの家の仕上がりは大工さんの腕にかかっています。これからも葉山の現場を追いかけていきますので、ぜひ続きも読みに来てください。
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大垂木の家(葉山) 現場日記シリーズ:
【次回】カラマツ外壁工事の日。どこを優先して張るのか、外気で動く木の「すき間」を見ています(公開後にリンクを追加します)
家づくりの流れ:相談から完成まで、どんな順番で進むのか(ページ準備中)
土地探しから相談したい方へ:湘南の土地の事例
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